株式会社日本陶業

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No.52 札幌大谷大学北棟1号館新築工事
『乾式工法で凍害によるタイル剥離もゼロに!』

冬期採暖養生等の手間やコストが大きく削減可能なニューカーニバル工法

◆札幌大谷大学は、北海道では唯一の4年制音楽系大学で、芸術学部音楽学科・美術学科、社会学部地域社会学科からなります。今回の工事では一部の校舎を建替える事になり、既存校舎に施工されている外壁二丁掛けタイルのイメージにあわせたタイルを、色合わせで製作し、ニューカーニバル工法で施工することになりました。札幌営業所では初のこの工法の採用となり、本社の技術支援により施工をすることとなりました。
◆施工時期は2019年1月上旬から2019年2月下旬迄の2カ月弱の工期でした。現場内は完全に雪に覆われている冬期の施工となりました。北海道でこの時期は、日中でも気温0℃以下になり、モルタルの凍害が起こる為、従来の外壁タイル湿式施工では、採暖養生が必要となります。通常採暖養生では通気性の無い防炎シートで外部足場を囲い、ジェットヒーター(熱風灯油ヒーター)を使用し、施工場所の温度を5℃以上に保ちます。寒さが厳しい日は採暖しても0℃以下のままで上がらず、タイルが施工できなくなる日もあります。又採暖に使用する灯油にかかるコストが、大きな問題となります。
◆今回採用されたニューカーニバル工法では乾式工法のため、これらの冬期採暖養生等にかかる手間・コストが大幅な削減となり、凍害によるタイル剥離の恐れも無くなりますのでそのメリットがいかされた施工となりました。
◆施工にあたっては下地レールに黒色仕上げとしたZAMレールを使用し、レールと固定用のビス、タイルの割付を検討して、タイル縦目地部分から見えるレールを目立たなくする様に工夫を施しました。また躯体直に下地レールを取付ける工法で下地精度がそのままタイル仕上り精度となります。そこで取付け段階で前工程に後戻りが生じない様に、元請けと下地精度に関して、密に打合せを行いました。
◆施工面積は約500㎡と少ないですが、柱型のみの施工で歩掛りが落ちることが予想され、施工期間も実質40日程度と短く、初めて札幌営業所でニューカーニバル工法を施工するにあたり、果たして工期内に完了できるか心配でした。本社でのニューカーバル工法の施工実績のある中里氏に職長を依頼した事で、他の職方への速やかな技術指導により、短工期での施工が実現できました。今回のプロジェクトで、札幌にニューカーニバル工法の実績を残せた事を大変うれしく思っています。

墨出しと金物下地の割り付け 墨出しと金物下地の割り付け
タイル割り付けに従い順次上階から下へ タイル割り付けに従い順次上階から下へ
RC下地へのビス固定 RC下地へのビス固定
金物セット完了及び接着剤塗布 金物セット完了及び接着剤塗布
タイルの取り付け開始 タイルの取り付け開始
ブレ止め接着剤併用とタイル勘合固定 ブレ止め接着剤併用とタイル勘合固定
順次タイルのセット 順次タイルのセット
コーナー納まり コーナー納まり
完成 完成1
完成 完成2
建物概要
  • 施主:学校法人札幌大谷学園
  • 設計:株式会社山下設計 北海道支社
  • 施工:戸田建設株式会社 札幌支店
  • 構造:RC造
  • 階数:地上5階、塔屋1階 高校:地上3階
  • 竣工:2019年5月31日
  • タイル工事:㈱日本陶業 札幌営業所
  • 営業担当:真壁孝文
  • 工事担当:松田心
  • 職長:中里健二
  • タイルメーカー:ニッタイ工業株式会社
  • 形状:二丁掛フラット面 W227xH74xT20mm